骨董品はその分野に精通している人が見る必要があり、その価値を評価してもらうのは簡単ではありません。逆に自分ではそれほど価値がないと思っていたものが、高価格で買い取ってもらえることもあります。ただ、骨董品の状態や買取をしてくれる店によって、買取価格には違いがあります。なぜそういった差が出るのか、またより高価に買取をしてもらうにはどうすればいいのかを詳しくご紹介します。

骨董品は価格が変動するもの

骨董品は食器やアクセサリーといったものから、絵画や家具など様々な種類と大きさがあります。テレビなどで鑑定されている金額で買取がしてもらえると考えてしまいがちですが、骨董品にも野菜のように旬があり、また時期によって価格が変動します。そのため高価格で取引がされる骨董品であっても、売るタイミングによっては思ったほどの値がつかないということも珍しくないのです。

理由1.店は販売のことまで考えて買取をしている

作者が著名である場合、高価買取の対象となることがほとんどですが、市場で10万円の価値があっても10万円で買取をしてもらえるわけではありません。店によっては買取してそのまま店で販売することもありますし、骨董市で販売することもあります。そのため利益を上乗せする必要があり、実際には市場価格より低めの買取価格になることがほとんどです。

理由2.有名作家の作品でも高価買取の対象にならないこともある

絵画や掛け軸など著名な作家の作品の場合であっても、多くの作品を発表し、市場に多く出回っている場合、他の作家の作品に比べると価格が低くなってしまうこともあります。逆に未発表の作品であった場合は、高価格になることもあります。

理由3.骨董品には売れる旬がある

骨董品は様々な種類がありますが、その時のブームなども買取価格に影響します。ブームになるものはテレビで取り上げられたものであったり、その年に人気が集まった映画やドラマに関連するものであったりと、骨董品の業界で働いている人が予想できることもあれば、予想していなかったものが人気になることもあります。

高価買取をしてもらうためにすべきこと

骨董品を処分する際には、何もせず店に持って行くだけでは高値で引き取ってもらえません。きちんと準備をしておくことで、予想以上の値で買い取ってもらえる可能性もあります。骨董品の価値を認めてもらうためにも、すべきことを詳しく見ていきましょう。

1.売ろうと思ったらすぐに動く

骨董品は年月と共に価値が上がる物もあります。ただ、骨董品の専門家ではない一般家庭では、温度や湿度管理ができないことが多く、しまい込んでいるうちに変色したり破損したりしてしまうことも多くあります。それよりはなるべく早く専門家に鑑定をしてもらい、買い取ってもらうことをおすすめします。

2.できる範囲できれいにする

しまい込んでホコリをかぶってしまったりすると、査定にも影響します。ただ、知識がないまま洗ってしまったりして色が剥げたり、破損してしまっては意味がありません。できる範囲内できれいにすることをおすすめします。特に吐く息や手の脂などで変色することも多いので、骨董品を扱う際には、手袋とマスクを着用するようにしましょう。

3.付属品は一緒に持って行く

骨董品が入っていた箱などの入れ物や購入時の鑑定書など、付属品は一緒に持って行きましょう。鑑定時の大きな手がかりになります。

4.複数の買取業者に見積もりを出してもらう

骨董品は鑑定する人によっても価格が変わります。また店によっても買取価格は違いがありますので、複数の店で見てもらうことをおすすめします。